特殊ガラス!!
真空ガラスほどは金額が高くならないので、手が届く範囲でガラスの性能を通常よりあげてみました。住宅先進国の、欧米で断熱性能が高いので使われているガラスは何かご存じですか?
それを今回は導入しています。日本ではほとんど使われていません。青森市ではひょっとしたら初かも・・・
クリプトンガス入り複層ガラスです。
真空ガラスが一番性能はいいのですが、住宅全体を真空ガラスにするコストは現実的なものではありませんので、現実的な金額でガラスの性能をあげたいということでメーカーさんと交渉の末実現。
私は、当事務所がやることは青森ではリーディングカンパニーでありたいと願い続けているので、断熱、暖房、換気、構造には相当力を入れています。
ただ、それにはコストパフォーマンスが要求されます。やみくもに性能をあげるのではなく、コストパフォーマンスを考えないといけないので・・・真空ガラスはお預けです。
簡単に、クリプトンガスについて説明します。
空気中の存在量が少なく、空気から酸素や窒素を得る際の副産物として得られる、無色無臭の不活性ガスで、吸うと声が低くなるガスです。
放電管中に緑紫色を発光するので、電球封入用ガスとして利用され、ミニクリプトン、クリプトン球として出回っている電球の中に封入されています。
でも、ガス入りのガラスって前から安価で出回っているじゃないという方もいらっしゃると思います。私も「安らぎの家」以降全ての住宅でガス入りサッシを使ってきています。
最近は、標準で注入されてくるところもあります。
これは、アルゴンガスといい、クリプトンガスより性能が落ちます。
電球でも一般の白熱電球に封入されているガスです。白熱電球より、ミニクリプトン・クリプトン球がランプ効率高いのは、ご存じの方も多いと思います。
ガラスも、アルゴンガス入りよりクリプトンガス入りの方が、性能がいいのです。
熱伝導率がクリプトンはアルゴンの約半分になるので、一番熱が逃げるガラスが相当断熱性能が向上するのです。
ただ、ガラスの性能だけあげても意味がありません。気密をしっかりとらないとそこから熱ロスが生まれます。気密バンドをしっかりと施工し(白い樹脂サッシから見えている黒いもの)、気密もしっかりととっております。
性能の良い材料と、しっかりとした施工、それをしっかりと監理する力、それらを実現するためのしっかりとした設計があって、建物はできていきます。
明日は、中間検査。これが合格すると構造見学会を開催いたします。
希望者はメールで予約をしてください。お待ちしております。