ニチアス


そういえば、「TANAの家」の軒天に、私は実はニチアスの軒天を使おうと考えていました、価格が折り合わずなおかつ、塗装品に寒冷地仕様がなかった(はず)で、ニチハの軒天に変えたのですが・・・

今にして思うと、ニチアスでなくてよかった・・・と一安心。
データを擬そうされていたら、それこそ防ぎようがないことで・・・耐震偽装よりひどいかなと私は思います。
耐震偽装は防ぎようがないわけでない要素がありましたが、今回のは無理かと・・・

ただ、このニチアスの問題で問題になっている耐火偽装ですが、みのまわりにある木造住宅で、防火認定偽装はたくさん行われています。
意図的なのか、わからないでやっているのか・・・一番多いのはガルバリウム系統を使っている外壁材での偽装。

建設省告示によれば、屋内にあっては石膏ボード9.5以上の石膏ボードを貼るか、厚さ75mm以上のグラスウールかロックウールを充填した上に、厚さ4mm以上の合板等木材をはり、屋外には準不燃下地で作り、亜鉛鉄板(これがガルバリウムにあたります)を貼ったものが木造住宅等の外壁の延焼のおそれのある部分の構造になります。

でもって、よく板金屋さんに言われたり、大工さんに言われるのは・・・
「誰も外側に石膏ボートとか準不燃の材料貼ってない!!○○も○○も有名どこだってはってないのに、なんでお前だけやり直しかけるんだ?」
「内側の石膏ボードを桁までやれば、おさめにくくて人工くう、誰もやってないのに、なんでお前だけやらせるんだ?」
ってな具合です・・・
他にも、モルタルの厚さ20mm以上が守られていない、軽量モルタルの認定の組み合わせが守られていない、モルタルの屋内もガルバリウム同様で、石膏ボードが桁まで貼られていない、サイディングの認定で内壁石膏ボードが桁まではらないといけないものがはられていない、外壁に木板を使うときに、認定品を使っていない・・・
まじめに、やると外壁のコストがはっきりいえば、上がります。特に木板なんて最高級品、一般的な外壁コストを1としたら4倍くらいします。
そこで、利益追従型のところは意図的か、知識不足かはわかりませんが、外壁構造の偽装を行っているのです・・・
もちろん、まじめにやっているところもありますし、私同様、監理している建築士がこの状況を無視できず、指摘しいる人も多々います。
が・・・指摘とは裏腹に施工側がルールを守っていないケースが多いです。何度もこのブログ内で言っていますが、設計事務所により設計監理が重要だということがこういうことでも、多くの方々にわかっていただけたなら・・・と思います。

この違反をして、万が一火事になり、偽装がばれると火災保険はおりません。
違反した建物の責任は施工業者や建築士になるのでしょうが、火災保険がおりないとなると施主様にも被害がおきてしまいます・・・
ニチアスの耐火偽装が大きく取り上げられていますが、これをきに身の回りの外壁の偽装にも目を向けてみませんか?
そして、一般住宅でも設計監理が大切ということを感じ取って下されば幸いです。

表面のデザインより、隠れる部分で直しにくい部分が一番大切です。
構造、耐火の偽装事件がそれを物語っているように思えます・・・