建築士の矜持・職人の矜持
ガルバリウムで正しい納め方を紹介してきたように、今回は軽量モルタル編。
基本的にモルタルと仕上げ方は同じですが、軽量モルタルは各メーカーによって認定取得の仕方が違うので、それぞれの施工マニュアルに従って施工するのが絶対条件なのに、ほとんど守られていないのが現状です。
ひどい場合は、軽量モルタルと一般のモルタルを合わせて使うなんてとんでもないことをしている人も・・・
私たちは、他社がどうであろうと、きちんとした施工でいくので、監理者、職人ともども高いと言われて批判されても(お断りされた人で、他社のモルタル・軽量モルタル合わせ技が安かったのでという人もいたので・・・)きちんと、法律を遵守して施工をします、これプロとしての矜持です!!
でもって、まずは、上記写真のようにバラ板を乱に貼り、開口部の部分に両面防水テープを貼ります。
防水紙を貼る直前に、テープの表面をとって、粘着面をむき出しにして防水紙を貼ります。
今回は、防水紙に指定されたアスファルトフェルト430を使っています。
この防水紙は、青森市で左官屋さんがメインで使っている建材屋さんにないので、注意しないとこれより性能悪いのが、平気で現場に来ます。
左官屋さんの発注書を無視して、今回も発注書と違う商品が納品されたので、返品して板金屋さん御用達のセキノ興産に左官屋の社長が買いに行きました。ひどい話です。
サッシと防水紙の間にテープが見えますよね?これで、サッシと防水紙の間に隙間がなくなり、防水効果が高まります。
ちなみに、防水紙同士の重ねは80mm以上。しっかりちとれていますね。
ラスも指定があり、波形1号防錆処理品で、山高8mm以上のものが指定されています。
山のピッチ等も細かく指定されていますが、ラスの商品が1㎡あたりどれくらいの重さ(単位面積質量といいます)が、重要で、今回の軽量モルタルは500g以上あるものを使うといいということで(メーカーに確認)、上記条件を満たす青森市に在庫があるメーカーの波形一号を採用しました。
これも、波形一号とか指定しないと、とんでもないラスがきます。
平ラスで、目が粗いものがきて、それを重ねて使うというやり方が主流で、それはやりやすいからだとのことですが、残念ながら平ラスで防火認定とれているのは少ないようです。
ラスは、縦張りに継ぎ手を千鳥で配置していきます。
見えにくいかもしれませんが、ラスの継ぎ目の処理は縦横とも、2山以上重ねて張るので、写真もそのようにしています。
本来なら、黄色というか白みたいなタッカーのあとも見えないといけないのですが・・・
今は仮止めなのでまだ見えていません。
指定の色つきのタッカーを千鳥に100mm以内で最終的には打ちます。
出隅の納めは、廻し貼りとして、コーナーから300mm以上廻して納めます。
本止めしたら、開口部に補強の平ラスをつけるのですが、まだそこまでできていません・・・
まじめにやると時間がかかるので・・・今週いっぱいかけてラスをはっていきます。
いなみに、この写真は2日間にわたる作業の様子です。
安いには訳があるのです。きちんと施工をするとそれなりの価格になりますが、長く建物はもちます。
そして、こういったチェックをするために、我々建築士が現場を監理するのです。
ちなみに、石江の現場は、佃の現場においつく勢いです。2×4恐るべし・・・
今日は、外装下地検査を合格し、気密測定を行いました。
気密測定の結果は隙間相当面積が0.57となり、個人的には一番適正なラインの数値に収まったなと感じています。
私が個人的に好む数値は0.6~0.4の間です。これくらいが、第三種換気のバランスがちょうどいい感じがして・・もっとも、これよりも低い数値の場合は、給気口をつけたりして調整がきくので安心です。
1.0をきれば安心なのであまり気密には過剰にこだわりを見せてはいないのですがね・・・高気密であれば数値戦争は遠慮いたしますという感じです。
石江は、明日建具とホームシアターの打ち合わせ。ついに内装にとりかかれそうです。