ヒートショック
今日、テレビ朝日のお昼のニュースで、冬場に入浴するときに、ヒートショックによる死亡者が続出して、交通事故死の倍はいるむねを報道しておりました。
寒い脱衣室と暖かいお風呂、暖かい居室との温度差で血圧があがるのが原因です。
北国の場合、高気密高断熱がすすみ、全館暖房が増えているから、古い住宅でおこりがちな事故と思うかもしれません。
しかし、温度差は高気密高断熱の住宅でもあります。
洗面・脱衣室に暖房設備がない場合、常に洗面・脱衣室の扉をあけていないと温度差は結構あります。
オール電化で蓄熱暖房の住宅によく見られがちなパターンです。
昔の温水器は放熱が多く見られて、温水器の放熱が洗面・脱衣室の暖房の役目も果たしていましたが、今の温水器は断熱性能が高くなり、温水器の放熱程度で洗面・脱衣室があたたまりにくいからです。
施主様がいらないと削らない限りは、私は洗面・脱衣室とトイレという肌が露出する場所には大なり小なりの暖房設備の設置の提案をプランニング段階で行います。
気密・断熱・暖房を専門書で読んで勉強したときに、このヒートショックの問題を取り上げていたからです。
暖房の提案も、コストの安さだけでなくそういった温度むらを考えた提案をしているかどうかをみてみてください。
建物の大きさで暖房の熱量はきまりますが、コストを下げるために大きな暖房を一つでまかなう計画をしている場合、温度むらができてしまいます。
LDKの暖房計画や、居室とよばれないところへの暖房計画への配慮を注意してみると見学会などでも面白い発見をするかもしれません。